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HOI4 駆逐艦の具体的な役割とは

 皆さんこんにちは、ヘルニアです。

 前回の軽巡洋艦の記事が、考えていたよりも多くの方に読んでいたただけたこともあり、今回は駆逐艦の詳しい扱い方などについてを解説していきたいとお思います。

 軽巡洋艦と比べてしまうと、性能的には劣ってしまう駆逐艦ですが、量産性という強みがあります。

 今回はそこを中心に、お話していけたらと思います。

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まずは駆逐艦の弱点から知ろう

 護衛に戦闘、哨戒から機雷敷設に掃海と、やろうと思えばほぼすべての任務をこなすことができる駆逐艦。
 ですが、一隻一隻は海上艦の中では最も貧弱で、弱点も多いといえます。

 その弱点をカバーするために、ある程度束になって戦ったり、他の艦と協力して任務を行っていくことになります。

 しかし、そもそもの話、駆逐艦の弱点とは何が挙げられるのでしょうか?
 一つや二つだけではない駆逐艦の弱点を見直し、その後駆逐艦の長所をお伝えしたうえ、最後に運用方法や設計などの詳しい部分をお伝えするのが、今回の流れになります。

装甲がなく、耐久力が低い

 駆逐艦は量産性に優れる分、設計で装甲は付けられないことになっています。

 そのため、敵の戦艦も軽巡も。そして駆逐の弾すらもはじくことはなく、ほぼそのままでダメージを食らうことになるといえます

 加えて、何発も耐えられるほどの耐久力(体力)は残念ながらありません。敵の砲と、命中の仕方にもよると思いますが、1、2発耐えられたらラッキーぐらいに思いましょう(特にI型駆逐は)

 それだけ、駆逐艦本体の耐久力が低く、装甲がないことから、すぐお亡くなりになってしまうという事になります。これは、序盤で作れる一型でも二型でも変わりません。

 まぁ、耐久力が低いからこそ、量産できるとも考えられるので、ここは仕方ないことだといえます。

行動範囲が狭い

 駆逐で最も扱いにくくなってくる場面は行動範囲の狭さによるものです。とりわけ、一型の駆逐艦は行動範囲が1500kmしかなく、大型艦を守る前衛艦に組み込むと、遠くの制海権をなかなか取れません

 おそらく、日本をプレイされた方は「なんでハワイやアラスカ、カリフォルニアにたどり着くのに、何回も上陸しなきゃいけないんだ」といったことを感じたことがあると思います。

 したがって、主力部隊の前衛艦は、行動範囲も広い軽巡洋艦で編成するのが本当は望ましいです。ただ、主力艦×4もの軽巡洋艦をそろえるのは、相当造船所を建設、割り振って、少なくとも4年~6年以上という、長い年月をかけない限り無理です。

 軽巡の下位代用品となる駆逐艦ですが、行動範囲によって、遠くでの任務ができないことに注意しましょう。

当たり前だが、そんなにたくさんのものは装備できない

 駆逐艦の新しさにもよりますが、旧式の駆逐艦は自由枠が狭いです。

 例えば、一型駆逐艦は主砲を一つしか載せることができず、小口径砲火力という点では、最も悪い艦といえます。

 新式の船になることで、付けられる装備品の種類が増え、装備できる枠も増えていくことになります

 ただ、新式になるほど生産コストが重くなり、最大の長所である生産性が落ちる点には、注意しましょう

駆逐艦の良い点

高い生産性

 繰り返しお伝えしているように、駆逐艦最大のメリットは生産性の高さです。

 質が高い代わりに生産コストがそこそこ重い軽巡洋艦と比べると、

生産コスト:
駆逐600~2000強
軽巡洋艦3000弱~6000
 ぐらいが、考えられる範囲の生産コストです。

 実際の平均生産コストは、1936年時点で駆逐1000前後。軽巡が4000前後と言ったところでしょうか。

 平均的に考えると、軽巡の約四分の一。そうじゃなくても半分以下のコストで生産できる場合がほとんどです。

 もちろん、最終的に火力などを合計して、総合的にコスパが良いのは軽巡洋艦です
 ただ軽巡だけ作って「やべ、主力の護衛いない……。負けちまった」という負け方は、好ましくない負け方だとは個人的に思います。

 前衛艦を十分な数用意し、主力艦の力をできる限り引き出すためにも、駆逐艦生産に注力しないといけない場合もあるという事です。

爆雷値を初期から持つ

 たかが1.0の爆雷じゃないか、という考え方もありますが、この1.0によって旧式駆逐が護衛艦隊として光ります。

 というのも、潜水艦の通商破壊というのは、敵が輸送船の時のみ円滑に行われます。要は、ポンコツの駆逐艦が護衛に来ただけでも「駆逐は爆雷を持っている! 退却するぞ!」と、潜水艦は戦場から逃げていくのです。(もちろん、敵の戦闘レベルが高い場合はまた別ですが)

 まさに駆逐。護衛艦隊をしっかり出すことによって、敵潜水艦の通商破壊を完全に封じ込むこともできます。

 そして、一型駆逐に主砲だけを装備した、最も低コストの駆逐を量産することが、現在最良とされる護衛艦隊の作り方だそうです。
 詳しくは、HOI4wikiに、出典の日本語訳がありますので、そちらを参照してください。(包括的な海軍戦略考察 MtG 1.6.1向け

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足を引っ張らない、高い最高速度

 駆逐艦は主砲が軽巡より弱い分、最高速度が低下しません(VER1.7になり最高速度が小口径砲でも下がるようになった。ただ極端に下がるわけではないので、高い最高速度という長所は維持している)。唯一最高速度が落ちるとしたら対空砲を載せる場合で、対空砲をガン載せしても極端に遅くなることはありません

 元々の速度が遅い一型軽巡と比べて、一型駆逐艦などは、高い最高速度をキープできますから、撤退時などに有利に働きます
 もちろん、任務部隊の最高平均速度が駆逐によって落ちることはまれと言えるので、そういう意味では編成しやすいというのも利点の一つと言えるでしょう。

駆逐艦の扱い方(任務)

 駆逐艦を使う場合、シングルでもマルチでもほぼ使うことになるのが、護衛用の駆逐と戦闘用の駆逐です。

 今回はこの二つに加え、海軍経験値が少ない場合などの総合用駆逐についてなども、詳しく解説していきます。

護衛は一型。コストを重視。

 一型駆逐艦で護衛を行う場合、最も安価なのは一型エンジンに一型主砲を取り付けたのみの設計になります。先ほどもお話した通り、駆逐艦には最初から爆雷1.0があるので、潜水艦を追い払う分には十分という事です。

 もちろん、この護衛方法は十分に有効です。特に、ほとんど潜水艦でしか通商破壊を行ってこないAIに対しては、間違いなく最適だと考えられます。

 ただもう一つの設計方法がありまして、それは爆雷、またソナーを装備し、潜水艦を追い払うのではなく、できるだけ沈めに行くという考え方です。

 潜水艦を倒すには、まず敵を見つけなければなりません。その時にソナーは有効であり、より早く敵を見つけることができるでしょう。
 そして、見つけた敵が逃げ切ってしまう前に沈める場合は、爆雷の一型などが低コストかつ有利に働く装備になります。

 ただここで重要なのは、低コストかつ追い払うのを重視するか、重コストかつ倒すのを重視するかで、天秤にかけること

 もちろん、敵の艦数が減るに越したことはありません。しかし重コストにした結果、主力艦隊がおろそかになり、最終的には負けてしまったでは悔しい結果になります。

 自分の保有する初期海軍数。造船所数、保有資源と戦うべき相手を見極め、判断していく力が必要になるでしょう。
 例えばですが、日本は島国ですから、陸軍がほぼ本土以外で戦うことになります。となると、補給に相当数の輸送船が使われ、それを守る護衛艦隊も膨大な量必要になってきます。
 だから、最低コストの一型駆逐艦を量産しよう。といった、考える力が必要になるという事です。

戦闘は量か質か。火力か魚雷か。

 くどいようですが、前衛艦で最も重要なのは軽巡洋艦です。したがって、必要な前衛艦は全て軽巡で用意するのが理想ですが、それは厳しいという事はお伝えしました。
 つまりは、戦闘用駆逐艦は仕方なく作らされている、といったことになります。それを踏まえて、より理想的な駆逐艦を作るコツを覚えていきましょう。


 護衛艦隊は低コストか、倒すのに注力か、という二つでしたが、戦闘用駆逐はその人の好みで、選ぶ船や設計の癖が変わってくるといえます。
 要は、ある程度設計に幅があり、明確に正解があるわけではなく、使い方次第だといえます。

 ただ戦闘用駆逐に関しては、多少コストが重くても二型駆逐艦を使った方が良いとは個人的に思います。

 その理由は大きく分けて二つでして、一つ目が耐久力の違いになります。
 一型駆逐艦の耐久力は25.0とかなり低く、一発KOの可能性も十分にあります。対して二型駆逐艦は40.0。まぁ、こちらも一発KOの可能性は普通にありえます

 先にお伝えしますと、大規模な戦闘では結局のところ1・2型関係なく駆逐はさっさと死んでいきます
 とはいえ、二型駆逐艦の方が1.6倍耐久力があるのは事実。一・二発攻撃を受けても踏ん張れる確率は上がり、生存力としては間違いなく二型の方が上です。

 そこに加えて、二つ目の理由が二型駆逐には最大三つの小口径砲が載せられること。先にお話ししました通り、1型駆逐艦には主砲が一個だけ載せられます。したがって、小口径砲攻撃力のMaxは、1.5+α(火器管制)が実質的な数値になります。

 逆に二型駆逐は、小口径砲を最大3つ載せた場合、Maxの攻撃力は4.5+3αとなり、ここだけ比べると段違いです。

 生産コストから計算しても、一型駆逐は、
 約600生産コスト(砲とエンジンのみ)÷1,5小口径砲=400(1小口径砲を出す生産コスト)
 二型駆逐は、
 約1300生産コスト(探知以外ほぼフル装備)÷4.5小口径砲=約290

 となり、生産コスト的に大火力を出すことが可能なのは二型駆逐艦です。
 ただし、駆逐艦トータルの耐久力で、コスパが優秀なのは一型駆逐艦です。そのため「一型駆逐艦をより多く作り、あまった分を予備艦隊として補充すれば、護衛艦隊にも回せるし、臨機応変かつ長期的に戦えるんじゃないか」という考え方も、十分説得力がある運用方法だと思います。

 ただ、二型駆逐艦からくる耐久力の高さが、戦闘中に前衛艦がやられにくくなることにつながり、その結果、戦闘中に遮蔽値が下がりにくくなることにつながります。

 戦闘用駆逐艦、本来の目的の一つは、後衛艦に魚雷がぶち当たらないための、盾役としての意味(存在)があることも、忘れないでください。

 なお、HOI4の戦闘システム上、数が少ない方がポジション値によるデバフがなく、より本来の性能を引き出すことが可能になります。
 あまりに任務部隊の艦数が少ないのはもちろん不利ですが、あまりに艦数が多いのは、被害を拡大させる場合があります。

 駆逐艦はよき消耗品ですが、だからこそ量重視なのかある程度の質を確保するのか。質を重視するなら、火力特化なのか、それとも魚雷に注力するべきなのかを考えましょう。

 これも例えばの話ですが「アメリカのたくさんある駆逐艦を潰すために、今回は火力にふろう」とか「メインの軽巡洋艦は小口径砲重視だったから、それを補うために駆逐には魚雷を多めに載せてみよう」という風に考えていきましょう。

 あと、言い忘れていましたが戦闘用の駆逐艦には爆雷はあまり必要ないです。戦闘用駆逐艦は打撃部隊、あるいは海上艦による通商破壊時に遭遇する、敵護衛艦隊(駆逐艦以下)を倒すことに特化したものです。
 敵が打撃や護衛に潜水艦を使うという、ファンタスティックなことはそうそう起こらないので、対潜装備の重要性は低めであると考えられます。

総合

 駆逐艦を護衛用と戦闘用に分けられるほどの海軍経験値がない場合。あるいは駆逐艦の設計を一つに絞って、より自分自身が扱いやすくする場合。

 そういった時は、臨機応変に対応できる総合用の駆逐艦を作ってみても良いでしょう

 総合用の駆逐艦に求められるものは、小口径砲攻撃力はもちろんのこと、魚雷・爆雷・対空が乗せられればほぼOK。欲を言えばレーダーやソナーがあれば、哨戒任務も護衛任務も優秀にこなす器用貧乏君になってくれるのだが、無理そう、あるいは生産コスト的に必要だと思えないなら、なくても良い。

 逆に、レーダーをしっかり乗せた駆逐艦は、哨戒用駆逐艦として扱うことができる。ただし、海上探知能力的に軽巡洋艦には劣り、安全性も潜水艦に負けることから、哨戒に最もふさわしいのは軽巡、次手潜水艦、その次に哨戒用駆逐艦となる。

機雷敷設と掃海に関して

 まず機雷敷設に関してですが、駆逐艦はある程度優秀にばらまいてくれます
 ただ安全性という面では、武器を載せるところに機雷敷設を載せることもあり、抵抗力がガタ落ちするというデメリットがあります。(これは同じく機雷敷設が可能な、軽巡などでも同じです)

 安全かつより安価にばらまきたいのであれば、潜水艦の方が優秀になることが多いです。何より、潜水艦には機雷敷設効率のバフが最終的に付くことになりますから、それも含めて機雷敷設可能艦は設計していく必要があるでしょう。

 また掃海に関してですが……。ぶっちゃけシングルプレイで作る必要は限りなくゼロに等しいです。今のところ、AIは300とか400とか機雷をばらまいては来ません。(少なくとも、1940年代前半までは)
 わざわざ専用の任務部隊を作るのももったいないので、シングルでは作らないことをおススメします。

 なお、マルチの場合は両極端になる場合が多いらしい。全く使わないか、気が付いたらMaxの千個埋まっていたといった感じの極端な情報を耳にします。

 対抗策としては、以前相手が機雷を本格的に使ってきたのならば、警戒しておく必要はあります。特に、島国であるイギリス・日本。周りをほぼ海で囲われているイタリア。独ソ戦時に後ろから刺されると痛いドイツ。ヨーロッパから離れている利点をさらに盤石にしたいアメリカなどは、使う価値が出てくるので、警戒対象となる国でしょう。

 あと、まやかし戦争中に機雷敷設するとかも考えられます。そういったことにも、警戒する必要が、マルチではあるかもしれません。


まとめ

 ということで、駆逐艦に対する扱い方や考察をまとめてきましたが、いかがだったでしょうか。

 駆逐艦は軽巡の下位互換のような存在ですが、軽巡と並ぶ前衛艦の重要な存在です。

 戦闘では、前衛艦が崩れた方が先に負ける可能性が高く、海軍造りで最も重要な部分とも言えます。
 軽巡そして、駆逐。この二つを抑えて、主力艦や潜水艦の生産あるいは改修にも手を伸ばしていきましょう

 と言ったところで、今回はここまで。ご一読ありがとうございました。

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